大日如来様

  ご存知、真言密教のご本尊様です。

 曼荼羅では中央に描かれて森羅万象すべてを司る尊格を表現されています

 大日如来はすべての仏国土を包含する「密厳浄土」におられ如来の放つ光

 はすべてのものをあまねく照らし、途切れることも遮られることもなく、あらゆ

 る生きとし生けるものに及び、昼も夜も未来永劫にわたって尽きることはあり

 ません。

  宇宙の根本仏として、時空を超えた存在なのです。

 

   密厳浄土

  「浄土」とは仏の住まわれる国を言います。
  それに対して我々のいる世界は、穢土(えど)といいます。  
  大日如来の浄土「密厳」とは「秘密荘厳」の略で、弘法大師は真言密教の
  究極の境地を表すとされました。
  覚鑁(かくばん)上人の『密厳浄土略観』によれば、この浄土の中心は大日
  如来の法界宮殿があり、そのまわりに阿しゅく・宝生・阿弥陀・釈迦の四仏
  の浄土があり、さらにそのまわりに十方の諸仏、四波羅蜜菩薩、十六大菩
  薩、十二天妃、二十八輪王などの曼荼羅の諸尊とその国とが取り巻いてい
  るということです。
  あらゆる相対的観念の消滅した絶対の世界であり、両部曼荼羅の世界であ
  り、大日如来の三密に満ちた我々の現実世界でもあるのです。