薬師瑠璃光如来様
中国では隋~唐代に大流行した仏様で、チベットでも篤く信仰されています
日本でも古くから、多くの寺院のご本尊となって盛んに信仰され、故人を廻向
供養する十三仏のうち、四十九日忌の護仏でもあります。
身病・心病・魔病・鬼病・業病を癒し、我々衆生が清浄な心身を持って仏道に
帰依することを願っておられます。
薬師如来様は悟りを得て、東方の浄瑠璃浄土の教主になられました。
お釈迦様は「薬師経」の中で、説法の相手の一人である文殊菩薩に次のよ
うに語られました。
「この薬師如来の有り難い修行によって生まれた大願の功徳は、一劫(非常
に長い時間)より長い間説明しても十分ではない。そしてこの浄瑠璃世界は、
阿弥陀如来の西方極楽世界と同じように綺麗で、皆差別なく平等である。
その世界には、日光・月光の二菩薩が、大勢の菩薩の上位にあって、薬師如
来の功徳の具現に力添えをしている。さあ、皆この世界に生まれ来るように」
我々にとって釈迦如来、阿弥陀如来の二尊とともに浄土往生に欠かすことの
できない仏様なのです。
永安寺の薬師様は12世紀頃の作と云われています。